ども、税理士のニオムラです。
9月になりましたね。記録的猛暑と言われた2018年の夏もそろそろ終わり。朝晩は少しずつ秋の気配を感じるようになりましたな。2018年の夏、いかが過ごされましたでしょうか。
少し前ですが、ある議員さんのLGBTをめぐる発言(寄稿)が大きな話題になりましたな。これについては皆さんそれぞれの意見をお持ちでしょう、ワタクシもやはり、自分なりにですが、色々と考えるところがありました。
先日、仲良しの友人と会ったとき、その話題になりまして。その件に関するワタクシなりの考えをですな、「朝まで生テレビ」の論客もかくやという勢いでですな、滔々と熱弁をふるったのですな。
それを黙って聞いていた友人は、一言。
「なんか、ニオ……………………こじらせてるね」
ニオムラの2018年夏は、そんな夏でした。
こじらせて……夏。
お?なんか1990年代の懐メロみたいじゃねぇか。
♪ちゃ~ら~ら~らららららら~~(イントロ)
――では懐かしのヒットメドレー、次にお送りするのはこの曲です!
BANBAN☆ブラザーズ(注)の1993年の大ヒット曲、「こじらせて……夏。」
2018年バージョンでお送りします!!
おっといけない、ついついまたおふざけモードに入っちまいました。
さて本題。
人間は大昔、月の満ち欠けや太陽の動きを基にして暦を作り、時間の流れを「1日」「1ヶ月」「1年」というふうに区切ることで、農作物の収穫に適した時期を知ったり、宗教行事を行ったりしてきました。現代に生きる我々も、暦(カレンダー)に従って予定を立てて、仕事をしたり人と会ったり遊びに行ったりぐうたらしたり、しとる訳です。
我々の生活の基本の単位は1日、1週間、1ヶ月、1年ですな。でもよく考えると、我々の生活の中には、これ以外にも色んな区切りがあることに気付きます。例えば春夏秋冬。上半期下半期。上旬中旬下旬。幼年時代少年時代青年時代なんてのもありますな。
こうしてみますと、つくづく、人間は区切ることが大好きな生き物だなあと思うのです。
本来は産まれてから死ぬまで人生は一続きなのです。それを、1日とか1ヶ月、1年という単位でブツブツ切っちゃってる。ただ、人間がこうして社会生活を営んでいくためには、どうしても区切っていかないといけないのでしょう。でないと、予定が立たないですからな。
人間だけでなく、会社もそうですな。1年単位で会計期間を設けて、予算を立てて業績管理をして、1年が終わったら決算を組んで、税金の申告もする。一定期間の区切りを設けて業績を可視化していかないと、その会社が果たして今どのくらい利益があって、財務内容はどんななのか、株主や債権者が判断できなくなっちゃいますからな。つまり、人とか企業がこの社会で生きて活動していくためには、区切りはどうしても必要なのです。
「終わり良ければ全て良し」という考え方があります。
長生きしたおばあちゃんが、最期家族に看取られながら、「じいさんの浮気には何度も泣かせられたし、長男は戦争に取られたし、家業は一時傾いたし、波乱万丈の人生だったけれど……今は幸せだよ、あたしゃ……」とつぶやく。最後は「良かった」と思える終わり方を迎えたとしても、本来産まれてから死ぬまで一続きのものを例えば1年単位でブツブツ切って、切り取った部分だけを見ていけば、じいさんが浮気してた年とか、家業が傾きかけてた年とか、悪いときだっていっぱいあったのです。
会社についても同じですな。いつか会社をたたむとき、「得意先が倒産したり社長が事故にあったり、大変なこともたくさんあったけれど、トータルで見ればこれだけ内部留保を残すことができたね」となるとしても、その途中途中を切り取れば、赤字の年度だってもちろんあったでしょう。
でも、こう思うのですな。区切りがあるということは、1つが終われば、また新たな1つが始まるということだと。今日という1日が終われば、また新しい1日が始まる。今年という1年が終われば、また新しい1年が始まる。一つの季節が終われば、また新しい季節が始まる。自分自身は何も変わっていないとしても、外側の世界は1日単位とか1年単位で、自動的にリセットされていくのです。
では、外の世界が勝手にリセットされていってくれるのであれば、それに乗っかってみるのはどうだい。
「今日もまた新しい1日が始まった……今日もしんどいな」ではなく、
「今日もまた新しい1日が始まった。よし、今日こそはやってやるぞ!」と思えたら。
そんな風に、新しい始まりを迎えることができたら良いと思うのです。区切りがあるからこそ、区切りを迎えるたびに、外側の世界はリセットされる。人も会社も、人生は本当は一続きなんだけれども、人為的に区切りをつけることで、実は自分の内側の気持ちもリセットするチャンスが与えられとる訳です。人生100年時代と言われるようになりましたが、人生も会社も、何十年、会社によっては何百年と続いていく。しんどいときもありましょう。そんな中でも、区切りがあることで、仕切り直しと言いますか、気合を入れ直すと言いますか、そんな気持ちになろうと思えばなれますからな。
もしかして、昔の人間も、それを分かってたのかな……区切りを設けることで、人生を乗り越えていくチャンスを、自分たちに与えていたのかな。そんな風にも思ったりします。
と……ここまで書いてきましたが。
ぶっちゃけ、完全リセットって難しいっすよね(・∀・)オイッ!今までの文章が台無しだぞ!!
いやぁ、我が身を振り返っても、寝る前にウジウジ考えていたことを翌朝起きた瞬間にまた思い出して、「忘れるために寝たのに、なんで起きてソッコーで思い出しとんじゃ!!ムッキャーーー!!!」となることもありますからな。
いや、でも、人生は長いです。人の人生も、会社の人生も。1日単位でも1ヶ月単位でも1年単位でも季節単位でも良いですが、その都度訪れる区切りのタイミングを、前向きにとらえていきたいものですな。
(おまけ)
―――はい、BANBAN☆ブラザーズさんの、「こじらせて……夏。」2018年バージョンをお届けしました。いや~、全く古さを感じさせないと言いますか、特に「僕たちの外側の世界は日々リセットされている」という歌詞、今聞いている私たちの心にも響きますね。では、懐かしのヒットメドレー、今夜はこのへんでおいとましたいと思います。また来週、聴いてくださいね~!
(注)あ、BANBAN☆ブラザーズさんは、架空のグループです。